著者
大野 裕史 内山 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.506, pp.53-56, 2007-01-19
被引用文献数
1

鳥類の向網膜神経核(ION)の向網膜ニューロン(IOニューロン)は,軸索突起を対側網膜に投射しており,網膜出力の注意による調節に関係していると示唆されている.我々は可動式金属電極をION埋め込み頭部無拘束ウズラのIOニューロンの活動を記録した.同時に高速度カメラ(100fps)と加速度センサを用いて頭部運動を記録し,頭部の運動や開眼開眼によるIOニューロンの活動の変化を観測した.その結果,IOニューロンの発火には光刺激に誘発される受動的な活動と特定の方向への頭部運動に先行する能動的な活動が存在することがわかった。受動的な活動によって受容野をマップすることができる.能動的な活動は,その受容野のある方向へ嘴を向けるような頭部サッカードの0-200ms前に起こる.これらの結果に基づき,IOニューロンの機能的意義について考察する.

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