著者
橋本 行洋
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.92-107, 2006-10-01

本稿は、新語の成立および定着・普及の経緯を「食感」という語を通して観察するとともに、その要因について考察したものである。「食感」は近年広く用いられるようになった新語であるが、この語は教科書や公的文書にも使われ、筆者のいうところの《気づかない新語》の一つに数えることができる。この語はもと食品学・調理学研究者の間で、「味・香・触」を総合した〈広義の「食感」〉の意味で用いられたが、食品のテクスチャー研究が本格化した1960年代ころから、現在のような口内の触覚を示す〈狭義の「食感」〉の用法が多く見られるようになった。この〈狭義の「食感」〉発生の背景には、先行する同音の類義語「触感」の存在が関与しているものと考えられる。「食感」が《気づかない新語》となり急速に一般語化した要因としては、この語が漢字表記を本来の形とする漢字語であること、また「味」や「色」に対応する触覚を総合することばの欠を補うものであったことや、「食味」「食育」などの「食-」語彙の一つに位置づけられるといった、《語彙体系のささえ》の存在があげられるだろう。

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「食感」の語誌--新語の定着とその要因 https://t.co/y3ZeYFDfnA
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On Shokkan (食感) : A Historical Study of a Neologism https://t.co/tuQvjSF8A4
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「食感」の語誌:新語の定着とその要因 / 橋本 行洋: http://t.co/HIqHv5Q0iD 日本語学会…。 この論文、読みたいのだけれど、ちょっと無理かな…。 ;(
テレ東で「食感」の特集。この食感って言葉は実は新語で、当時は広辞苑に載っていないという事を井上ひさしが新聞に書いてて、それ以来僕も使わないようにしてたんだけど、新しい味覚の一つとして捕らえる日本人の繊細さを感じてから肯定的になった。http://t.co/yU5kouY1

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