著者
杉山 晃
出版者
清泉女子大学
雑誌
清泉女子大学紀要 (ISSN:05824435)
巻号頁・発行日
no.54, pp.29-42, 2006-12

「ワルマ・クヤイ」(1933)はホセ・マリア・アルゲダス(ペルー、1911-1969)が書いた最初の短編である。そのなかに何種類もの動物が登場する。-牛、馬、ピューマ、犬、豚、フクロウ,ヒキガエル、モリバト、コウテンシ等々だ。アンデスの自然を背景にした作品であり、多くの動物が出てきても不思議ではないが、それらが登場する文脈を仔細に点検すると、さまざまなレベルの効果をあげるべく仕組まれていることがわかる。先住民の独特の感性や、権力者の無慈悲、あるいはふたつの文化(アンデスと西洋)の狭間で苦しむアルゲダス自身の苦悩を描きだすのにも、それらの動物群が大きな役割を果たしている。この論考では、動物が登場する全ての文を分析し、アルゲダスの戦略においてそれらの動物がどのような役割を担わされているのかを明らかにする。

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こんな論文どうですか? ホセ・マリア・アルゲダスの企み--「ワルマ・クヤイ」の動物群と語りの効果(杉山 晃),2006 https://t.co/AxVgTXcrgF 「ワルマ・クヤイ」(1933)はホセ・マリア・アルゲダス(ペルー、1911-19…

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