著者
リベラ W.C.D. 三浦 弘之 三上 正幸
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.207-216, 1981-11-15

Pseudomonas fragiは,冷却冷蔵された食肉中に占められる主要な微生物相の一つであることはよく知られている。塩類可溶性のタンパクの著しい減少は,Pseudomonas fragiを接種した鶏の筋肉のWeber-Edsall溶液抽出物の電気泳動図から明らかになった。即ち,Weber-Edsall溶液で抽出した鶏の筋肉に,Pseudomonas fragiを接種すると5℃で14日間経過した時に,タンパクの泳動バンドの性状と数に大きな変化がみられた。しかし,2日目までの性状や数にあまり大きな変化がなかったのではないかと思われた。スラブ電気泳動パターンによれば,塩類可溶性タンパクの分解はすでに5日間保蔵したあとにはっきりと起った。余分なバンドがMプロテインのところに現われ,7日後には非常にはっきりとしたバンドになった。そうして,ほとんどの泳動バンドは,14日目になると微生物のタンパク分解力によって消失した。このPseudomonas fragiの菌体外酵素は,鶏の筋肉のWeber-Edsall溶液抽出物に対して5℃で検討された。Pseudomonas fragiの菌体外酵素はセファデックスG-100のカラムクロマトグラフィにより精製された。その結果,タンパク分解活性をもつ2つのピーク(BおよびC)が観察された。これらの酵素画分の塩可溶性タンパクに対する崩壊のパターンは,対照の試料と同様に電気泳動的に研究された。ミオシンヘビーチェーンは,酵素画分Bによって小さなバンドが退行し,酵素画分Cでは完全に消失した。

言及状況

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編集者: Emply shell China dry
2021-11-10 08:21:56 の編集で削除されたか、リンク先が変更された可能性があります。

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