著者
佐藤 智子 佐々木 肇
出版者
岩手県立大学
雑誌
総合政策 (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.115-133, 2007-03

1989年5月、松尾村は村制百周年記念行事の一つとして、八幡平音楽祭を開催した。招かれた音楽家は、オーストリア音楽大学のピアニスト、エリカ・ディヒラー教授と、オーストリア在住の声楽家佐藤喜美子氏で、招聘の仲介をしたのは松尾村の誘致企業であるグローバル伸和製薬の工藤忠利社長であった。松尾村の国際交流を考察するにあたっては、オーストリアという国と音楽、そして佐藤氏と工藤氏の存在が大きな意味をもつ。さらに、「国際交流は、音楽を通じて行うのが効果的であり、しかも感性豊かな子どもの時に行うのが理想的である」と主張し、中学生海外派遣事業を推進した石羽根重志村長の見識も重要である。本論では最初に、音楽と中学生海外派遣事業が、どのようにして松尾村とアルテンマルクト町を結びつけたのかを解き明かした。そして次に、友好都市提携後どのような交流へと発展していったのか、その軌跡を辿った。最後に、1994年の友好都市締結後10余年が過ぎた両町村の交流は、2005年8月20日の松尾村閉村式へのアルテンマルクト町民の参加を除いては、ここ3年間休止状態に陥っているが、その原因はどこにあるのかを考究した。

言及状況

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こんな論文どうですか? 小規模な自治体における国際友好都市交流 : 松尾村とアルテンマルクト町の事例(佐藤智子ほか),2007 http://id.CiNii.jp/bF7DL

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