- 著者
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名倉 秀子
大越 ひろ
茂木 美智子
- 出版者
- 社団法人日本家政学会
- 雑誌
- 日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.12, pp.753-762, 2007-12-15
正月料理の地域的な特徴を知る目的で,全国を12地域に分割し,大学・短期大学の学生を対象に元日に喫食された料理について検討を行った.次のような結果を得た.1)全国平均の食事回数は2.92回/人となり,外食が0.34回/人,内食が2.58回/人を示した.関東I地域では外食が最も高く,北海道,北九州,南九州地域は低い値を示した.2)全国平均の副食料理は2.56品,その料理に動物性食品を1.97品含んでいた.副食料理数は近畿I地域より西の地域で全国平均より高く,動物性食品数では北海道,関東I,近畿II,北九州,南九州地域が全国平均より高い値を示した.3)全国平均の動物性食品の出現数は魚介類が1.39,肉類が0.43,卵類が0.16を示した.特殊化係数について,魚介類は関東II地域,肉類は北海道地域,動物性食品の調理法は北海道地域がそれぞれ最大値を示した.4)全国12地域の元日の食生活は主成分分析により,第一主成分の東西食文化要因,第二主成分の外部化要因により説明でき,北陸,東海地域を中心とし関東地域以北と関西地域以西の食文化の差が存在することを捉えた.本州,四国地域は北海道,九州地域より外部化の傾向が大きいことを捉えた.