- 著者
-
牧野 幸志
- 出版者
- 摂南大学
- 雑誌
- 経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集 (ISSN:13402617)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.2, pp.1-12, 2008-02
本研究の目的は,広告メッセージ中のどのようなコンテンツ(内容)情報が受け手の購買行動に影響を与えるかを検討するとともに,それらの情報が個人内でどのように処理されているかを解明することである。本研究では,既存のテレビ広告を使用して,広告の出演タレントの好感度,広告の好感度と広告商品への関心度,広告商品の購入意図との関連を検討した。被調査者は男性50名,女性50名計100名,平均年齢は18.37歳であった。調査の結果,広告の出演タレントの好感度が消費者の商品への関心やその後の購入意図に影響を与えている可能性が示唆された。出演タレントの影響は,購入意図よりも商品への関心において大きかった。また,広告自体の印象が商品への関心やその後の購入意図に影響を与えている可能性が示唆された。広告の中には商品とは直接関係のない映像を用いているものもあったが,広告自体に好印象をもった場合には,その広告で宣伝している商品に関心を持ち,購入しようとする傾向がみられた。広告自体の印象の影響も購入意図よりも商品への関心において大きかった。