- 著者
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金子 晋一
- 出版者
- 尚美学園大学
- 雑誌
- 尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, pp.15-31, 2004-09-30
本稿は、ビョーク・グズムンスドッティル(Bjork Gudmundsdottir)のアルバム「ヴェスパタイン」(Vespertine)で聞く非楽器音、たとえば氷の割れる音、雪上を踏む音等の、小さな音量の非楽器音を、ビョークがアルバムで使用する事を発見する動機と、プログラマーの助力について、の2点を中心にビョークの音楽創作姿勢の1つを提示している。さらに、ジョン・ケージ(John Cage)の非楽器音に対する姿勢にも触れている。現在、ヒーリング・ミュージックなどで非楽器音使用は常識となっているが、今後、ラップトップ等の活用と共に、ポピュラー音楽や現代音楽で、非楽器音をどのように扱うか--、音楽創作素材の1つとして、まだまだ無視出来ない分野である。