著者
坪口 昌恭
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.6, pp.71-87, 2004-12

第一章では、アフリカ土着音楽において特徴的な要素であるポリリズムについて、CDやVTR等の音資料から採集・採譜し、その特徴を分析する。第二章では、アフリカ音楽に特有の音律について、音資料から聴取し十二平均律とのずれや傾向を調べる。それらにより、ジャズやブルースのルーツがアフリカ音楽にあるという通説の音楽的裏付けをおこなう。
著者
坂田 晃一
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.145-156, 2004-03-31

我々の生活の中には音楽が溢れている。音楽はひとにどのように受けとめられているのであろうか。そこには実に多くの要因が関与しているように思われる。今回、私がかつて作曲した「NHK連続テレビ小説『おしん』」のテーマ音楽を取り上げ、聴き手がそれをどのように受けとめるのかを半構成的インタビューによって調査した。半構成的インタビューという方法をとったのは、連想の内容に一切の制限を加えない「自由連想法」による分析を行うためである。本稿では一般的な法則を引き出すのではなく、作曲上の意図が視聴者にどのように伝わっているのかに主点を置いている。聴き手がテレビドラマのテーマ音楽をタイトル・バックの映像と共に聴くことにより、ドラマの内容についてどのようなイメージを持つのか、テーマ音楽の役割がどのように機能しているのか、個々の受けとめ方の違いを調査し、分析、統合した。聴き手として、本学の学生10名(いずれも芸術情報学部音楽表現学科)を選び、個別にタイトル・バックの映像と共にテーマ音楽を聴かせ、その後インタビューを行った。
著者
坂田 晃一
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.63-70, 2004-12-31

日本のテレビ・ドラマのテーマ音楽は、近年、そのあり方の諸相に於いて変化を見せている。それらの変化の原因を探り、その結果としてのテーマ音楽の現状について検証する。更に、その現状が抱える問題点と弊害を明らかにし、そうした現状から脱却するための方策を提案する。
著者
大木 裕子
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-77, 2004-03-31

本研究では、定番キャラクターの事例としてハローキティ、ドラえもん、スヌーピーを取り上げ、それらの共通要因を探ることで、付加価値を高めるブランド・マネジメントについて考察した。成功要因としてハローキティにはドメスティック・ミックスとキャラクターの薄さ、ドラえもんには箱庭的世界観、スヌーピーには感情移入しやすいストーリーを見出した。3つの定番キャラクターの共通要因としては、キャラクターとしての「昇華」と、顧客を取り込み続けるエンジンの存在があげられる。アーカーは、ブランドの特性として「接触度」「連想」「信頼性」「認知度」「ロイヤルティ」の5つをあげているが、事例として取り上げたキャラクターにはこれらの特性が組みこまれており、結果として定番キャラクターを創り出していることがわかった。また、ブランドを創り出すのが究極的には人であることを考えると、作品を生み出す芸術家のマネジメントは、企業にとって重要な課題となる。
著者
千葉 精一
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.10, pp.11-32, 2006-11

近年、音楽用CDの世界ではポップス・ロック系ジャンルを中心に音量感(ラウドネス:LOUDNESS)を上げるためのレベル競争が激しくなってきている。それらの中には音量感を上げるための処理に行き過ぎと思われるものも見受けられ、音量感は上がったものの音質劣化や楽器バランスの変化が起きているのではないかとの疑問を持つに至り、その状況を検証し適正なCD収録レベルは如何にあるべきかについて考察を試みた。また、DVD-Videoは発売当初、映画が市場の大半を占めていたが最近ではライブやプロモーション映像を収録したミュージックDVDも多くのタイトルがリリースされてきている。これらの中にCDとDVD-Videoがひとつのパッケージに同梱された商品形態があり、一部には収録音声レベルにかなり差のある商品も存在することが判明した。音声レベルにばらつきがあることはユーザーにとって「その都度ボリュームを調整せざるを得ない」という不便さを招き、また同一メディアでありながら音量にバラつきがあること自体も問題であり、実態の検証と原因、改善策などについて考察してみた。
著者
田村 和紀夫
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.10, pp.69-87, 2006-11

1955年はロックンロール元年の年ともいわれる。ビル・ヘイリーの《ロック・アラウンド・ザ・クロック》が大ヒットし、ロックンロール旋風が吹き荒れることになったからである。ヘイリーは1951年からの一連のレコーディングで、カントリーとリズム・アンド・ブルースの融合を目指していた。《ロック・アラウンド・ザ・クロック》は1954年にリリースされたが、この時はほとんど注目を浴びることもなかった。だが翌年、映画『暴力教室』で使われ、空前のヒットとなったのである。どうしてこのようなことが起きたのだろうか。その理由は、音楽それ自体に内在するというよりは、時代にあったといえよう。50年代前半のアメリカは戦後の好景気に沸き、マッカーシズムの「赤狩り」が猛威をふるった時代だった。ハイスクールは保守的なイデオロギーに封印され、ティーンエイジャーは高度に発展した資本主義経済がもたらした消費社会に投げ込まれた。こうした軋轢のなかで、《ロック・アラウンド・ザ・クロック》は世代の徴となり、その産声となったのだった。
著者
上原 康雄
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-14, 2004-12-24

2001年からデジタルハイビジョン放送が開始された。デジタルハイビジョンは縦横比(16 : 9)の安定したフレーム、高画質、高音質、マルチ画面、双方向、データ放送など多機能なメディアである。この方式は現行のテレビでの視聴覚体験や映像表現の技法を根本から変えはじめている。大画面の迫力ある映像、CD並みの優れた音質は臨場感にあふれている。技術的には画質、音質とも劣化がなく、CGとの合成もしやすく、映画などでも幅広く活用されている。私はNHKにおいて、デジタルハイビジョン・大河ドラマ「北条時宗」のTD(技術責任者)を担当した。この経験をふまえ、作品制作の意義およびハイビジョン制作での課題を考察する。
著者
霧生 トシ子
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.129-144, 2004-03-31

1930年-40年から発展した様式を持ち、インプロビゼーション(improvisation)を主体とした極めて高いレベルを持ったビ・バップはジャズを集約しているものと考える。ジャズの歴史の背景に沿って、その永遠性、現代性にていて社会的考察をしてみる。
著者
川島 眞
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.119-128, 2004-03-31

青少年による犯罪や問題行動の質的変化に応じて、昨今、大人が子どもの行為を大目にみがちな傾向を反省し、子どもを叱ることの必要性を再認識する声が強くなっている。そこで、今後必要になるであろう効果的な子どもの叱り方を探るために、学生を対象とした調査を行った。170 名の大学生(短大生を含む)に中学生時の親からの叱られ体験のなかで、もっとも嫌な叱られ方を自由回答させるという方法をとった。その結果、嫌な叱られ方は「くどい叱り方」、「他者と比較して叱る」、「一方的否定」、「感情的・親都合優先の叱り方」、「遠まわしな叱り方」、「命令的な叱り方」、「子ども軽視」の7つのカテゴリーに分類された。本稿ではこれらの結果をもとに効果的な叱り方の試案を提示し、それらについて学習理論とカウンセリング理論の視点から、有効性の検討を行った。
著者
金子 晋一
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.15-31, 2004-09-30

本稿は、ビョーク・グズムンスドッティル(Bjork Gudmundsdottir)のアルバム「ヴェスパタイン」(Vespertine)で聞く非楽器音、たとえば氷の割れる音、雪上を踏む音等の、小さな音量の非楽器音を、ビョークがアルバムで使用する事を発見する動機と、プログラマーの助力について、の2点を中心にビョークの音楽創作姿勢の1つを提示している。さらに、ジョン・ケージ(John Cage)の非楽器音に対する姿勢にも触れている。現在、ヒーリング・ミュージックなどで非楽器音使用は常識となっているが、今後、ラップトップ等の活用と共に、ポピュラー音楽や現代音楽で、非楽器音をどのように扱うか--、音楽創作素材の1つとして、まだまだ無視出来ない分野である。
著者
上原 康雄
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.13-30, 2007-03-31

映画は19世紀末のルミエール兄弟のシネマトグラフを起源として、110年の時間が経過した。今日の映画界において、歴史と社会と風土と人間を一体として、壮大な映画を制作する監督の一人にテオ・アンゲロプロスがいる。彼のテーマはギリシアの現代社会の動向、民族、移民、国境、家族の絆、人間疎外など幅広い。そしてギリシア人独特な神話、叙事詩、悲劇を映画に取り入れ、現代と過去を融合させる。演出手法は徹底したリアリズムであるが、ユーモアとペーソスを滲ませ秀逸である。彼は映像をあくまでも実写の迫力で描き、その絵画的な美しさは比類がない。映像表現は1シーン=1カット、360度パン、移動ショット、オフシーンの重視により、「現在と過去の同一画面での描写」「現実と幻想の共存」など斬新な表現で映像空間を構成する。そしてギリシア独特の演劇と演舞が哀愁をこめた音楽と共に演じられる。この研究ノートではアンゲロプロス監督の「再現」から「エレニの旅」を分析し、我々の映像制作の参考にしたい。
著者
後藤 文夫
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.4, pp.45-56, 2004-09

ヤナーチェクの《シンフォニエッタ》やストラヴィンスキーの《春の祭典》等、独奏的な活躍を見せるバス・トランペットであるが、最初に管弦楽にバス・トランペットが登場した作品はR.ワーグナーの楽劇《ニーベルングの指輪》であった。本研究では、バス・トランペットがワーグナーに注目されるに至るまでどのような発達を経てきたのかを探る。また、《指輪》においてワーグナーがバス・トランペットに対して描いた性格はどのようなものであったか、「人物」「物体」「出来事」「感情」の4つの概念を表わすライトモチーフを分類し、位置付けを明らかにした。その結果、「物体」を表わすモチーフを演奏する頻度が高いことがわかった。
著者
石井 満 門田 幸久
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.3, pp.1-16, 2004-03

テレビジョン放送の歌謡番組では、カメラワークとスイッチングの技法を駆使して、歌手などがスタジオにて演奏、歌唱する様子が撮影される。これらの独特な映像表現の機能について楽曲分析を交えた事例研究によって考察した。歌謡番組の撮影は、被写体の変化が少ない中で歌手の顔を良く見せ、音楽の流れにそった形で変化をつけるという繰り返しが基本構造である。この冗長性を緩和するためにも多彩な構図と動きのあるカメラワークや印象的なショットの接続が必要とされる。事例においても音楽の高揚を表現するため、アップショットの提示と近接する動きが多用されていたが、これらの必然的な強調にも音楽の構造に基づく段階がある。限られたカメラ台数によってなされる撮影技法のバリエーションでは適切な表現と冗長性の緩和の両立は難しい。
著者
野地 朱真
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.9, pp.11-23, 2006-03

水流、風といった流体のモーション作成には、一般的にCGアプリケーションが提供するパーティクルダイナミクス(粒子を扱う力学)の手法が用いられている。微小な平面、または物体を対象としてそれらの相互干渉と重力などの外的環境要因を流体力学の近似として動作を算出する。しかし、力学に疎遠なユーザやアーティストにとって、アプリケーションが用意する膨大なパラメータを意図どおりに制御し望むモーションを得るのは至難の技である。また力学シミュレーションゆえの問題点として、時系列に算出した各パーティクルのベクトルデータを蓄積できない、などの欠点もある。本論文は流体状の表現を作成するにあたり、ユーザの負担を軽減し演出意図の要求を容易に満たすことを目的とし、力学の代わりに幾何学計算のみで人工的に微小平面のモーションを制御する手法を提案する。また微小平面のモーションデザインを応用し、2次元と3次元空間を行き来する新しい人工的なモーションデザインの手法を紹介する。
著者
鈴木 常恭
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.8, pp.11-33, 2005-12

現実あるいは架空の出来事や事態を時系列および因果関係に従って、一定のまとまりをもって記していくものが「物語」である。ドキュメンタリーも出来事を時系列、因果関係を意味づけ、解釈し、解明するという点では「物語」である。しかし、ドキュメンタリーの「物語」に対し「反物語」が突きつけられた。本稿は、環境化したテレビにおいて「ドキュメンタリー」が、どのように「物語るドキュメンタリー」として生成され、どのように「物語らないドキュメンタリー」へ変容していくかを考察する。考察の中心となるのは、テレビ草創期の1950年代半ばから変容が顕在化てくる1960年代後半までである。テレビド・ドキュメンタリーが、他の番組と同じように演出的変容は、当然演出家の問題として顕在化する。が、機器の開発・導入によっても演出に変容をうながし顕在化させる。本稿では、この点についても言及する。
著者
井上 道子
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.47-64, 2004-03-31

レオシュ・ヤナーチェク(1854-1928)はチェコの近代音楽を代表する、どのジャンルにも属さない独自の作法を編み出した作曲家である。それゆえ、正統派の間で長い間無視され50歳頃になってようやく世の中に認められるようになり、その後亡くなるまで次々に名作を発表していった。彼の音楽を語るときオペラやモラヴィア民謡なしでは語れない。交響曲や器楽曲にも必ず背景にはドラマがあり、話し言葉や人間の内に秘められた内容そのものに密接な繋がりがある。人間の持つあらゆる感情思考が音符に刻み込まれており、音楽の解釈は決して理論的であってはならない。また、彼はしばしば「瞬間の真実」を最も大事だと考え、ダイナミックスやテンポや発想記号をその場で変えたりもした。ヤナーチェク自身は"氷のような冷たい美とは何だろうか? 私は、どの音もただ指の運動を通して出たものではなく、燃える心を通して響いた音を聴きたい。"(注1)と言っている。ここでは、オペラを語る以前に長年にわたってモラヴィア民謡収集家として活躍してきたモラヴィア民謡に彼の音楽表現の原点があると考え、ピアノ曲「草かげの小径」を通してその関連性を探ってみた。
著者
岩佐 靖夫
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.8, pp.69-80, 2005-12

ウラディーミル・ホロヴィッツは、20世紀を代表するピアニストとして、晩年に数本のビデオ録画を通し、自己の演奏以外に、一般の聴衆に自己の演奏表現形式、価値観、人生などについて語る機会があった。小稿では、そうしたホロヴィッツの直接の言より、演奏表現形式について述べられているものを中心に、現場教育でそれを実践した場合にどのような方法が考えられるかを、日本語教授法と日本語教育の科目を事例にとり具体的に考察する。
著者
丸山 恵美子
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.57-69, 2004-09-30

G.ヴェルディのオペラ《トロヴァトーレ》と《運命の力》に登場するレオノーラは、名前だけでなく、共通する部分が多い。二人とも身分の高いスペイン貴族、美しく清純で年の頃は20歳前後、信仰深いが一途で情熱的な女性、そしてどちらもアウトサイダー(ジプシー、インディオの末裔)を愛している。しかし歌の内容からは異なるところが多く、それぞれ別の歌唱表現が求められる。《トロヴァトーレ》のレオノーラには華麗なテクニックとともに情熱的で迫力のある声が、《運命の力》のレオノーラにはいっそうの重厚さと悲劇性が必要となる。そして両者いずれもが、「ヴェルディの声」、すなわちベルカントからさらにドラマティックな表現の可能な声で情熱的な人物像を描き出し、観客に感動を与えることが肝要となるのである。
著者
橋本 慶隆
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
no.5, pp.29-44, 2004-12

映像記録メディアの変遷を振り返り、今後の課題について考察する。情報を記録する技術は、筆記技術から印刷技術を経て信号記録技術へと変化してきた。さらに、信号記録技術はアナログ方式からディジタル方式へと変化し、マルチメディア時代となった。この流れに沿って、まず映像記録メディアの歴史を概観する。次に、筆者が初期の開発に携わったディジタルVTRを例として、映像記録メディアがアナログからディジタルへ変遷していく過程とディジタル化の意義について述べる。最後に、映像記録メディアに対する課題と期待について述べる。今後も、映像記録メディアの高速・大容量化という目標に向けた技術開発が進められることは疑う余地が無い。一方、長期保存媒体としての性能向上を目指した技術開発も推進されるべきである。文化財保護の意味からも、映像記録メディアを中心とするディジタルアーカイブの今後の発展が期待される。
著者
山崎 岩男
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.165-184, 2004-09-30

声楽発声に必要な人体諸器管の働きに関する知識と、さまざまな指導者により考案された声楽発声の方法、またそれを習得するためのトレーニング方法を比較検証し、演奏、指導の場での合理的な活用の形を模索し提言する。