- 著者
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小野 昌彦
小林 重雄
- 出版者
- 一般社団法人 日本特殊教育学会
- 雑誌
- 特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.4, pp.355-362, 2002
- 被引用文献数
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3
中学3年生女子不登校S(14歳)へ再登校行動の形成・維持を目的として介入を実施した。Sは、不登校発現前の不登校に至る要因として主張的スキルの欠如が考えられた。Sの対人関係困難場面からの回避行動へ正の強化刺激が随伴してしまったことにより、不登校が誘発されたと考えられた。Sへの再登校のための介入として、学習指導、体力訓練、登校行動の再形成、再登校行動維持のために主張的スキル訓練を実施した。また、家庭指導、学級担任への助言も実施した。6期(7か月間)、51セッションの介入の結果、再登校した。予後も良好であった。Sおよび家庭への総合的アプローチの有効性が示唆された。本研究において登校行動を維持する目的で体力、学力、再登校状況に関する情報を収集する必要性が示唆された。