著者
椎名 毅
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.45, pp.59-63, 2008-05-15

組織弾性は、病変などによる組織性状の変化を硬さの観点から術者が直感的に捉えることのできる特徴量であり、診断に有益な情報を与える.このため、組織に対して与えられる静的な圧縮や低周波振動、あるいは放射圧など、様々な負荷に対する組織の力学的応答を計測することによって組織の弾性情報を得、それを映像化する組織弾性イメージング技術の開発が進められている.術者が触診的に実時間で診断を行うためには、超音波プローブを用いて静的な圧縮を与えるフリーハンド手技が適しており、そのような観点に基づいて著者らは、高精度かつ高速処理が可能で、安定した組織弾性像が得られる複合自己相関法を開発し、乳癌組織計測を通じてその有用性を確認してきた。さらに企業との共同研究により、実用機を開発した。本稿では、主にこれらの原理と適用例について示し、組織弾性イメージングの有用性について論じる.

言及状況

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そして、Sonoelastography(弾性イメージング技術)が、良性と悪性の甲状腺腫瘍の見分けに役立つかもしれないと言う事。http://t.co/FpsJFmBlnH 「超音波による組織粘弾性のイメージングとその臨床応用(テーマ企画,センシングのための認識・理解) 」

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