著者
西村 愛
出版者
東北文化学園大学
雑誌
保健福祉学研究 (ISSN:13484567)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.99-111, 2008

近年、インクルージョンという理念が障害者福祉の分野に浸透しつつある。しかしながら、インクルージョンは具体的などのような実践によって、達成できるのかについて、研究および紹介されたものは少ない。本稿では、インクルージョン実現に向けた「ちょこさぽ」の実践を紹介することにより、知的障害のある人たちが地域で生きるとは何かを考察したものである。「ちょこさぽ」の実践を重ねていくうちに、学生と知的障害者の間に自然な関係ができていった過程を紹介した。知的障害のある本人が参加を希望していても、 「ちょこさぽ」への参加の可否は親に委ねられていることを問題点として指摘した。その課題を解決するためには、知的障害のある子どもの将来の生活について、どのような悩みをもっているかということについて、支援していくべきであると結論づけた。そのような親をサポートするネットワークをつくることは、知的障害のある人たちが親亡き後も地域で生活していくことにつながると思われる。

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