著者
田中 秀和
出版者
新潟医療福祉大学
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.38-42, 2007

今日の日本では,若年労働は不安定化し,格差の拡大が叫ばれている^<註1)>。また,格差社会の不利益を被っているフリーター・ニートについては,その実像がはっきりしない形で世間に伝わっているのが現状である。その原因はフリーター・ニートの問題は本人の自己責任で済まされる問題ではなく,公共政策が不可欠であるのにも関わらず,そのような取組みは不十分であることに起因している。本稿では,フリーター・ニートが個人の自己貴任のみに属する問題ではないことを述べ,社会福祉士が今日の格差社会の中でどのような役割を果たしていくべきであるのかについて検討した。検討の結果,若者再チャレンジ金の創設の必要性と,社会福祉士が企業を訪問し,企業が若年者の雇用問題についてより詳しく認識できるように若年者の声を代弁すべきであるという2つの提案を行った。

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