著者
北出 真紀恵
出版者
東海学園大学
雑誌
東海学園大学研究紀要. 人文学・健康科学研究編 (ISSN:1349161X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.53-69, 2008-03

本稿の目的は、アナウンサーとは何かを考察することである。これまでのアナウンサー研究のなかで職能についてはほとんど言及されてこなかった。本稿では、公刊された『アナウンス読本』を中心にアナウンサーの専門研修を概観することによって、アナウンサーの職能の変遷をたどり、現在のアナウンサーの職能について検討する。初期アナウンサーの職能は「標準語の伝え手であること」であった。研修が洗練され、"声"が規格化すると、アナウンサー・には「個性」が要請されるようになった。そして、技術革新を背景に、「きく」「レポート」という職能が増加した。現在のアナウンサーは基本的アナウンス技能だけではなく、多様化し、専門化した放送の送り手であることが求められている。放送文化のなかで、アナウンサーはいつも新しい型を作り出す開拓者であった。アナウンサーの行く手には困難が待ち受けているが、今後も新しいジャンルをきりひらく開拓者であり続けることを期待したい。

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うほ RT @ronbuntter : RT @mit33 : [B!] CiNii - "声"のプロフェッショナル : アナウンサーの職能の変遷 http://ci.nii.ac.jp/naid/110006979200
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