著者
児島 伴幸 戸川 望 柳澤 政生 大附 辰夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.171, pp.37-42, 2008-07-21
被引用文献数
5

GPSの普及により歩行者ナビゲーションシステムが可能になったが,都市部においてGPSは電離層やマルチパスなどの影響により数100m程度の測位誤差が生じる可能性がある.都市部において数100mの測位誤差は道路数本分の誤差に対応するため,歩行者に混乱を与えかねない.数m以下の測位誤差にするために,我々は既存インフラである道路標識と携帯カメラを用いたGPS位置補正システムを提案している.我々の提案では,携帯電話で受信したGPS座標からユーザの大まかな位置を把握し,携帯カメラで撮影した標識と地図データベースを照らし合わせ,詳細な位置を求める.GPS位置補正システムの中で重要なサブシステムの一つに道路標識認識システムがある.道路標識認識システムは,自動車向けのシステム開発が進行しているが,携帯電話向けのシステム開発はほとんど始まっていない.本稿では,我々のグループで開発を進めている2種類の道路標識認識システムを用い,実際に携帯カメラで撮影した画像を元に道路標識を解析し,撮影状況に依存した道路標識の認識度を調査する.とくに,夜間における携帯ライト・天候による逆光の影響が道路標識認識システムの認識度に変化を与えることを示した.

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