著者
近藤 尚子
出版者
文化学園大学
雑誌
文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究 (ISSN:09197796)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.33-46, 2003-01

明治期は社会や文化が大きく動き,新しい言葉が次々に生み出された。本稿では明治18年に出版された『伊呂波字引 和英節用』という小さな和英辞典をとりあげる。一方, 明治を代表する和英(英和)砕典として『和英語林集成』がある。この辞書は明治5年に再版が, 明治19年に三版が出版されている。この『和英語林集成』と比較することによって『伊呂波字引 和英節用』の性格の一端を明らかにし, この時代の日本語の状況の中に位置づけることをめざす。比較の結果,本書には『和英語林集成』にあまり収載されていない外国の国名・地名が多く載せられ,数を含む項目も網羅的で,「~学」については新旧の名称が混在するという状況が明らかになった。本書は全体としては『和英語林集成』の三版側に位置づけることができる。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 『伊呂波字引 和英節用』について--『和英語林集成』との比較を中心に(近藤 尚子),2003 https://t.co/YIv6GTvQYf

収集済み URL リスト