著者
工藤 真由美
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.18-20, 2009-05

近年子どもの変化が、身体発達、心の発達など様々な点で指摘されるようになってきた。このようななかで、「幼稚園教育要領」や「保育所保育指針」にも示されているように、子どもの遊びの重要性は時代が変わっても変わらないものである。子どもの遊びの重要性を今日の社会環境の中で実現するには、大人の子どもの遊びに対する再考が求められる。まず、自己形成としての遊びは、(1)身体化される遊びであることが重要である。すなわち単に体を動かすだけでなくそのことを通して他者と交わり他者に存在を認められる行為としての身体活動であること。更には(2)身体化された遊びから想像力の世界へとつなげていくことが重要である。すなわち五感を働かせ、そこに無いものや目に見えないものへのあこがれや恐れなど想像力を豊かにすることである。それらは日本の伝承遊びなどに見られるが、まず大人がそのような遊びの価値に気づき、子どもへ働きかけることが重要である。

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