著者
中村 博幸 内田 和夫
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.1-13, 2009-03-30

大学教育が転換を迫られて久しい。それは、学問の成果を伝授する大学から、学生が学習を進めるための大学への転換であり、大学自体も3つの類型へと分化する。大学・学生類型によって、学生の特性とそれに応じた教育の重点は異なる。カリキュラムの重視が要請される。教育目標とそれに沿った科目構成と科目内容、学生類型にマッチし、学習階梯をしっかり組んだものが求められる。初年次教育の重視も大事となる。「生徒から学生になること」を目標に、接続教育、転換教育、導入教育、の視点を踏まえる必要がある。それが2年次以降の学生生活の充実につながる。 ゼミナールは、卒業論文の執筆も含め、研究プロセスの体験に教育目標がある。それが4年間のゼミナールで達成されるよう学習階梯をしっかり組むべきである。1年と2年のゼミナールでは、大学での学びの考え方と習慣の獲得、リサーチ・スキルの習得、研究プロセスの体験・習得が柱となる。2年次のプレゼミナールは専門プレゼミナールと位置づけ、所属コースの専門分野の基礎を学び味わいつつ、リサーチ・スキルの習得、研究プロセスの体験・習得を再度積み重ねるものと考えると役割が整理できる。これからのゼミナールの視点と方法としてはアクティブ・ラーニングという考え方が重要となろう。

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