- 著者
-
竹原 直道
- 出版者
- 日本歯科医史学会
- 雑誌
- 日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.3, pp.166-180, 2006-03-30
- 参考文献数
- 27
大徳寺真珠庵本「百鬼夜行絵巻」に描かれた妖怪図像の分析を行い,以下の結論を得た.1.妖怪であることを強調するため,口腔に関係する象徴表現すなわち,開口,舌出し,牙などが多用され,効果をあげていた.2.「百鬼夜行絵巻」は,付喪神の祭礼行列図といわれてきたが,器物の妖怪の出現頻度はむしろ低かった,一方構図的には,賀茂祭を描いた諸図との共通性が高く,賀茂祭図のパロディであると思われた.