著者
宇井 徹雄
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.243-248, 2009-05-01
被引用文献数
1

大学生の学力低下問題は,大学入学時の学力低下問題と大学卒業時の学力低下問題に分けられる.入学時の学力低下問題は,義務教育段階と高校生の学力問題にも関係している.日本の生徒の学力は国際的に見て高いといえるが,数学や理科に対する関心や態度のレベルは低い.大学過多による入学生の学力低下は当然,大学生の量的拡大は質的変化を伴い,学力低下のみならず,意欲低下,モラル低下も顕在化している.この問題の解決のためには,大学自身のさまざまな努力や改革のみならず,国の教育行政,中学・高校からの教育,国民の意識,産業界の意識にも関係していて,その変革が求められていることを示す.

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