- 著者
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麻生 敏正
長谷川 孝明
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. A (ISSN:09135707)
- 巻号頁・発行日
- vol.92, no.6, pp.419-433, 2009-06-01
- 被引用文献数
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本論文では,高度デマンド信号制御II方式(Advanced Demand Signals II scheme;ADS-II方式)を提案した上,新しい歩行者モデルと複数の評価指標を導入したADS-II方式評価用シミュレータを構築し,ADS-II方式の基本性能の評価を行っている.まず,ADS方式から制御パラダイムを転換し,現示の維持を希望するものと変化を希望するものの2種に分類したデマンドに基づき制御するADS-II方式を提案している.このADS-II方式は車両と歩行者に対して統一的なデマンド評価式を用いて適応的な現示を出力する.次に歩行者モデルの構築とその基本検証を行い,本モデルの妥当性を示している.更に歩行者と車両の効率を評価するために,複数の評価指標の追加と再定義を行い,これらを導入した評価用シミュレータを用いてADS方式や系統制御方式との歩行者を含めた性能比較を行い,ADS-II方式は閑散時ほど,また車線数が少ないほど効果が大きく,両側3車線道路で平均車頭間隔が主方向200s,従方向400s,平均歩行者発生間隔4000sの場合,一人当りの平均アイドリング時間が系統制御方式に比べ約70%削減されるなどADS-II方式の有用性を示している.