著者
芳賀 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.151, pp.9-11, 2009-07-17
被引用文献数
2

安全技術の導入によりリスクが低下したと認知すると,人間の行動はリスクを高める方向に変化する可能性がある.このリスク補償行動の発生メカニズムをモデル化したものがWildeのリスクホメオスタシス理論である.Wildeによると,ドライバーは自らが持つリスクの目標水準と知覚された交通状況のリスクを比較して両者が等しくなるように行動を調節する.リスクホメオスタシス理論には賛否両論あるが,自動車の安全技術にはおそらくリスク補償行動が伴うであろう.したがって,自動車安全技術の開発と導入にあたっては,行動と技術のインタラクションを通した「ネットとしての」安全性を追求しなければならない.

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CiNii 論文 -  安全技術では事故を減らせない : リスク補償行動とホメオスタシス理論(リスクと安全・安心をめぐる心と技術) https://t.co/wUlInseQ7K #CiNii

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