著者
坂本 和崇 板倉 直明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.189-198, 2009-02-01
被引用文献数
2

多くの視線入力インタフェースで使われる光学的眼球運動測定装置は一般的に高価であり,使用者の頭部を拘束する必要がある.そこで我々は使用者の頭部拘束を回避し,また安価に構築できる,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)と交流増幅した眼電図(EOG)を用いた視線入力インタフェースを提案してきた.しかし眼球垂直方向移動時の眼電図は雑音に弱いため利用できず,注視領域判定が眼球水平方向移動に限られていた.そこで本論文では,眼球斜め方向移動を用いた新しい注視領域判定手法を開発した.これは垂直方向の眼電図の解析区間を眼球水平方向移動付近に限定することで,雑音に影響されることなく眼球移動によって生じた信号を抽出する方法である.この手法を用いることによって眼球斜め方向移動時の注視領域判定が可能となり,従来のインタフェースに比べて選択肢数を倍増させた視線入力インタフェースの開発に成功した.

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[メディアシステム演習C][2009]

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