著者
豊坂 祐樹 廣瀬 英雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.232, pp.31-36, 2009-10-09
参考文献数
23

常微分方程式によるSIRモデルとマルチエージェントモデルMASを組み合わせて,パンデミックシミュレーションを効率的に行うMADEモデルを提案し,また,その妥当性についても検証を行なってきた.パンデミックシミュレーションは観測例が極めて少ないので通常はシナリオによるシミュレーションが行なわれる.しかしながら,2009年4月にメキシコに端を発したと思われる新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)はまれにみるパンデミックの実例となっている.9月現在,まだ感染は拡大し続けており,今後の動向は不明である.ここでは,観測されたパンデミック初期のデータを用いて,感染蔓延がどのように広がるかという予測をシミュレーションによって行う.また,他の統計的な予測方法との比較も行う.シミュレーションによる予測が観測結果とどのように合致しているか,あるいは異なっているかについては未知であるが,初期段階でのこのような取り組みは重要と考えるので,現段階でできる結果について報告する.MADEモデルによれば,2009年7月までの観測データを用いた場合の日本での感染者総数の予測値は約3,000万人,全世界では5億人程度と予測された.

言及状況

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以前計算したときにちょっと不思議に感じたことがある。流行が頭をもたげ始めたときに叩いても残り火がくすぶっていればいつかまた流行して叩いた効果は少ないのに、ピークに近いところで叩くとピタッと止まってしまう。感受性の多さに違いが出るのかなとそのときは思った。 https://t.co/wM9xrw4jCw
誰でも似たようなことを考えるもんだな。 https://t.co/wM9xrw4jCw https://t.co/2hB1kMkY0y

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