著者
宮本 和樹 奥田 史郎 稲垣 善之 小谷 英司 野口 麻穂子 伊藤 武治
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.21-26, 2009
参考文献数
32
被引用文献数
1

四国のヒノキ人工林において本数率30〜50%の間伐を行い,5年経過後の残存木の成長と葉面積指数(LAI)を林分間で比較した。プラントキャノピーアナライザ(LAI-2000,Li-Cor社)を用いて測定した2007年における50%区のLAIは30%区と同程度の値を示し,強度間伐区において葉量が速やかに回復していることが示唆された。5年間の胸高断面積合計(BA)の増加量についても30〜50%区間で顕著な差は見られなかった。個体レベルの成長についてみると,間伐により単位BAあたりおよび個体あたりのLAIが大きくなるほど幹胸高直径の成長速度(中央値)は増加した。本調査地においては,これまでのところ強度な間伐による残存木への著しい負の影響は現れておらず,間伐率が高くても胸高断面積合計ベースの林分成長には従来の間伐と比べて差がほとんどないことが示された。またその要因として,個体あたりの葉量の増加が残存木の個体成長を促進していることが示唆された。

言及状況

外部データベース (DOI)

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岐阜県20〜37年生ヒノキ人工林。間伐後3〜5年後も下層植生被覆率が低いままの林分あり。間伐後経過年数長い?埋土種子不足?光不足? https://t.co/0C6IWdifaD
岐阜県、27〜37年生のヒノキ複数林分。下層植生被覆率が低いほど表土流亡の痕跡が観察された。一度、下層植生が衰退すると間伐しても中々繁茂してくれない。下層植生が衰退する前の間伐が必要。 横井ら2008 https://t.co/0C6IWd0Ej5

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