著者
齊藤 卓弥
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.303-311, 2010-04-01
被引用文献数
1

発達障害と気分障害の合併は,患者の全体的な機能(functioning)の低下を引き起こし,発達障害の患者の適応をより低いものにする.従来,発達障害患者の気分障害の合併に関してはさまざまな議論があったが,徐々に発達障害に気分障害が合併すること,また発達障害患者に気分障害の評価・診断を行う際にはさまざまな配慮が必要であることが明らかになってきている.発達障害の中で気分障害に注目することは,問題行動の予防をする点からも重要であると考えられるようになってきている.同時に,治療可能な合併する気分障害の治療を積極的に行うことは,発達障害患者のquality of lifeの向上と機能の至適化に重要である.ここでは,気分障害を合併する発達障害の診断・治療について,現在までの知見を概説するのと同時に,米国における発達障害への教育的なかかわりを通して成人の発達障害への支援について1つのモデルを提案する.

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HPDD/ADHDと気分障害併存に関する文献。アメリカのデータではSSRIが効果が高い。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110007574510 #asperger
[CiNii]気分障害と発達障害,および米国における成人発達障害の取り組み(合同シンポジウム:成人期の発達障害と心身医療,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京)) http://ci.nii.ac.jp/naid/110007574510

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