- 著者
 
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             加藤 明
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 研究・イノベーション学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 研究技術計画 (ISSN:09147020)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.24, no.2, pp.187-191, 2010-03-01 
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 7
 
          
          
        
        
        
        日伊眼鏡産地に大きな影響を与えた3つのイノベーションである,福井・鯖江産地の「チタン製眼鏡枠」,イタリア・ベッルーノ産地における世界的な規模での「流通支配」,及び眼鏡の「ファッション・アイテム化」について論じ,それが産地の盛衰にどのような影響を与えたのかを分析する。特に,眼鏡製品のファッション・アイテム化については,これをファッション化イノベーションと呼ぶことにし,日伊眼鏡産地,産業に対してどのような意義を持つものだったのかを分析する。現在,日本企業はプロセス・イノベーションからプロダクト・イノベーションへの移行を迫られているが,目に見える,ハードな品質,機能を追求するだけのイノベーションでは限界がある。そういう意味においてイタリア・ベッルーノ産地,企業によるファッション化イノベーションは,競争優位を得ることについてのクラシカルで,シンプルなベスト・プラクティス事例であるといえる。