著者
河野 健 海洋研究開発機構地球環境変動領域海洋環境変動研究プログラム
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.127-137, 2010-03-15
参考文献数
23

2009年6月に開催されたIntergovernmental Oceanographic Commission(IOC)の第25回総会において,現在の海水の状態方程式(Practical Salinity Scale 1978 and International Equation of State of Seawater 1980:EOS-80)に代わる新しい海水の状態方程式(Thermodynamic Equation of Seawater 2010:TEOS-10)の採用が承認された。EOS-80は,その方程式の中で実用塩分スケール(Practical Salinity Scale 1978:PSS-78)で定義される実用塩分(Practical Salinity,S_P)を用いていたが,TEOS-10では,実用塩分ではなく,絶対塩分(Absolute Salinity,S_A)が用いられている。本報では新たな状態方程式(TEOS-10)に関して,関係する主要な論文を基に,特に塩分の定義を中心に紹介する。

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@Science_Release 塩分についてのウンチク(日本海洋学会の見識)をどうぞ。 https://t.co/GKHdfCitqo https://t.co/g1E3DfCxL3
調べているついでに知ったのでメモ。2009年くらいから、実際に使う塩分の定義も変わったらしい。けっこう奥が深い。 「新しい海水の状態方程式と新しい塩分 (Reference Composition Salinity) の定義について」 http://t.co/FZNtoB8e

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