著者
若曽根 健治
出版者
熊本大学
雑誌
熊本法学 (ISSN:04528204)
巻号頁・発行日
vol.119, pp.404-338, 2010-03-20

本稿は、1350年代から1380年代というラント平和裁判の初期および中期時代において、同裁判が都市に関わってみせたさまざまな側面を、召喚状・判決状や判決執行認許書、保護状・請願状また書簡といった関係諸文書を通してみてみる。ラント平和やラント平和裁判といった「歴史上の特定なシテュエーション」(平野謙)の中で、都市と市民とがいかなる関わりかたをし、どのような側面をみせてくれているのかを素描しようとするのが、趣旨である。これを通して、フェーデの勢いが相変わらず猖獗を極める時代にあって、かつラント平和誓約が頻りに交わされる時代において、ラント平和裁判所と訴訟当事者とは、どう<平和形成>に向き合っていたのか-当事者らによる向き合いかたを考えたい。

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