著者
井上 武夫
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.63-64, 1997-06-15
参考文献数
3

ペルーでは,ミイロタテハ用トラップとして人糞,腐敗した牛血などを使用してきたため,雌が採集されることは極めて稀であり,Agrias beata beata f.beatifica Hewitsonの雌変異体は報告がない.著者はロレト州イキトス周辺での雌採集を目的に,1987年からバナナトラップの使用をひろめてきた.1996年10月14日に採集された雌A.b.beata f.beatificaは前翅長47mm,前翅表面基部と後翅中央に大きな青色斑が認められる(Figs 1,3).また,前後翅ともに緑色帯の内側には青色鱗粉が認められる.後翅の青色斑は1b室から3室および中室まで拡がり,緑色帯内側の青色とは連続していない.裏面後翅には基部から第3列黒色斑内側まで拡がる黄土色の斑紋が認められる(Fig.2).第4列からの黒色斑は痕跡として淡くなっており,A.b.beata f.beatificaの特徴を示している.後翅青色斑を伴う雌Agrias beataはペルー産として3変異体,ブラジル産として3変異体が報告されてる.ペルー産はともに山地性別亜種のもので,アマゾン低地のロレト州からは報告がない.本個体はマラニョン河下流のナウタ近郊ベサイダで採集された,初のA.b.beata f.beatifica雌変異体と考えられる.

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? ペルー,ナウタ産,後翅に青色斑を伴う雌Agrias beata beata f.beatifica(鱗翅目,タテハチョウ科)(井上 武夫),1997 http://t.co/DyiTOjEbOr

収集済み URL リスト