著者
那須 義次
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.19-28, 2000-01-01

Bactra(Chiloides)cerata(Meyrick)キモンヒメハマキ(新称)前翅開張10-12mm.前翅の地色は灰褐色;基部から2/3の間に3-4個の黄褐色の斑紋がある(まれに不明瞭)ことで,同属の他の種と識別は容易である.分布:インド(アッサム),スリランカ,タイ,ベトナム,小スンダ列島,フィジー,パラオ諸島,西南ニューギニア,台湾,日本(本州,九州,琉球).日本新記録.寄主植物:不明.Eucosma lacteana(Treitschke)ホソバシロヒメハマキ(新称)前翅開張12-14mm.E.metzneriana(Treitschke)トビモンシロヒメハマキに外部表徴では類似するが,より前翅が細く,小さいこと,斑紋が不明瞭なこと,雄交尾器のuncusが3角形であること,valvaのくびれ部(neck)が狭いこと,雌交尾器のlamella postvaginalisが長方形であることで識別できる.分布:ヨーロッパ,ロシア,モンゴル,日本(北海道).日本新記録.寄主植物:キク科:ヨモギ属の種.日本ではヨモギの花序から飼育されている.Rhopobota okui Nasu(新種)ソヨゴチビヒメハマキ(新称)前翅開張9-12mm.外部表徴ではR.kaempferiana(Oku)ヤマツツジマダラヒメハマキに類似するが,より前翅が小さいこと,中帯がより広いこと,肛上紋が白っぽいことで識別できる.雌雄交尾器での識別は容易である.分布:日本(本州).寄主植物:モチノキ科:ソヨゴ(果実).Parepisimia catharota(Meyrick)ミナミキオビヒメハマキ(新称)前翅開張12mm.本種は近縁種のP.relapsa(Meyrick)に類似するが,中帯が同幅であること,前縁翅頂近くの三角紋が小さいこと,雄交尾器では幅広いcucullusを持つこと,valvaのcostaに突起を持たないことで識別できる.分布:アンダマン諸島,タイ,台湾,日本(琉球).日本新記録.寄主植物:不明.

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こんな論文どうですか? 日本産ヒメハマキガ(鱗翅目,ハマキガ科)の1新種と3新記録種(那須 義次),2000 http://id.CiNii.jp/gBIfL

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