著者
彌勒地 進 麻生 敏正 長谷川 孝明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.459, pp.113-118, 2010-03-02
被引用文献数
4

本稿では,ラウンドアバウトを含めた信号制御方式の性能評価のためのシミュレータの構築を行った上,ラウンドアバウトと信号化交差点の性能比較を行っている.まず,モデル化したラウンドアバウトの道路形状と車両挙動を,高度デマンド信号II制御方式(Advanced Demand Signal II scheme; ADS-II方式)の評価用シミュレータへ導入している.次に,静的な交通状況においてラウンドアバウトと,最適な連携係数やデマンド関数のべき乗部を用いたADS-II方式,最適なサイクルやスプリットやオフセットを用いた系統制御方式の3者の性能比較を行っている.評価結果より,ラウンドアバウトは閑散時に有効,系統制御方式は混雑時に有効,ADS-II方式は閑散時と混雑時共に有効であることが明らかになっている.閑散時においてADS-II方式と比較した場合,ラウンドアバウトの車両アイドリング時間の90パーセンタイル値は小さくなるが,平均旅行速度は低下する.

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