著者
天野 知幸
出版者
佛教大学総合研究所
雑誌
佛教大学総合研究所紀要 (ISSN:13405942)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.1, pp.161-176, 2008-12-25

戦後の京都市上京区五番町と京都府与謝郡を舞台に、「赤線」で働く「接客婦」の夕子と彼女のもとに通う吃音の僧、櫟田正順を描いた水上勉の小説「五番町夕霧楼」について、五番町と夕子の生まれた与謝郡「樽泊」の空間的な関係性、性産業をめぐる戦後の状況やそれらに対する社会の差別的な視線、さらには、「鳳閣寺」放火事件を報じるメディア上の言説とそれを起こした正順の「声」「ことば」との関係などを明らかにしながら、この作品が他者表象、他者理解の困難さを提示していることを論じた。

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