著者
植田 知子
出版者
同志社大学
雑誌
社会科学 (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.1-20, 2011-05

京都の呉服商杉浦三郎兵衛家(屋号、大黒屋。創業寛文三年(一六六三))では、初代の頃から別家制度が採られたと見られるが、それは明治期にも維持され続けた。小稿は、明治期に別家制度を廃止した商家があるなかで大黒屋がどのように別家制度を維持し、また、別家制度の中身がどのように変化したのかを考察したものである。今回検討した結果からは、学校教育の普及や徴兵制による影響が大黒屋の雇用や昇進面に及んだことがうかがえ、それらが「登り」の制度の形骸化と、別家の若年化をもたらした一因であることが見えてきた。

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