著者
金久保 正明
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.2495-2506, 2011-08-15

近年,いわゆる「ことば工学」の一環として,駄洒落,なぞなぞ等の言葉遊びをコンピュータで自動生成する研究が始まっている.駄洒落を謎解きとするタイプのなぞなぞ生成システムもすでに研究開発事例はあるが,なぞなぞ質問文のテンプレートが決められ,それに特化した単語データベースが用いられている.そこで本論文では,概念の上位下位の体系や格フレーム等の一般的な概念データベースからなぞなぞ生成を試みる.具体的には,格フレームの連結に相当する文型を定義し,一般的な概念体系を用意する.駄洒落を形成する2語のそれぞれから上位概念をたどり,共通する文型があれば,答えとすべき単語は上位概念で伏せ,質問文を提示する.難度を高めるため,提示する方の単語を異音同義語で隠したり,謎解きに英語読みを用いたりする等した.被験者に解答してもらう実験では,人間が作成するなぞなぞと同等以上の難度を有し,面白さと意外性を持つなぞなぞが生成されることが確認された.Some systems which generates Japanese punning riddles have been proposed. However, these systems employed special concept dictionaries and templates used to generate the surface texts. This paper proposes the generation system of Japanese riddles using only a general concept dictionary. This paper shows subjects experiments in order to confirm the validity of the proposed system.

言及状況

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謎解きの自動生成について考えて調べてた。色々フレームがあって面白い。この論文ではちゃんと面白さの評価までデータが集められて分析されていた。今はcycとかimagenetとかあるし機械学習が強いのでもっとやれそう > 一般的な概念辞書を用いたなぞなぞ質問文生成システム https://t.co/eq8QOGzJ9j

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