著者
藤村 美穂
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.22-36, 2003

<p>食の問題については,残留農薬や食品添加物の問題から,産地や流通経路の不透明さまで含めて,さまざまな問題が続出している。このような状況のなかで,人びとは,自分たちの食べ物について,漠然とした不安を抱いている。その一方で,食べ物を共有する側,すなわち農を営む人びともまた,農業のあり方や自分たちの暮らし方について不安や怒りを感じている。</p><p>本稿では,この漠然とした不安や怒りに焦点をあて,「食と農」がいかなる意味で環境問題であるのかについて,農山村の暮らしのなかから描き出す試みである。その際,注目したのは,農業が,自然と直接的にかかわる営みであるという点である。自然とのかかわりについては,資源管理や農地保全など,さまざまな文脈で語られているが,本稿では時間という変数によってそれを表現する試みである。</p>

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