著者
堀口 和久
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 (ISSN:0915972X)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.65-79, 2011-12-30

本論文では,現代英語の冠詞について,樋口(2003)等の実証的研究では不十分にしか扱われていない論点に着目し,COCAコーパス等を用いて,特に地理上の固有名詞を分析する。これまで現代英語の冠詞については,認知言語学等の一般言語理論に基づく冠詞の用例の統一的な説明を目標とする研究や,BNCコーパスを利用した研究はあるが,COCAコーパス・COHAコーパス等によるものは見当たらない。本論文では,樋口(2003)の実証的分析を発展させるとともに,従来の研究の問題点を指摘し,かつ先行研究では扱われていないいくつかの項目について実証的かつ記述的に分析を行った。その結果,公式の国名と実際の言語運用の間に一致が見られないケースがあること,アメリカ英語で国名について,the Vatican City>Vatican Cityへの変化がみられること,the Congo, the Gambia, the Ukraine, the Sudan等の例外的な国名のtheの用例は依然として見られること,固有名詞the Nile Deltaに関しては高い頻度で定冠詞が用いられていること等が明らかとなった。

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@knottyknot theを伴う3ケースのうち1つらしい"複数の島,国,州というように複数性(plurality)が存在するケースである。典型例は国家がフィリピン諸島から構成されるthe Philippines(フィリピン)" https://t.co/74oZWx4mvl
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