著者
大中 忠勝 野中 麻由
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.93-98, 2011-11
被引用文献数
1

20名の青年女子(21.3±0.6歳)を被験者とし、自己申告に基づき暑がり(HS群:12名)と非暑がり(NS群:8名)の2群に分けた。被験者は26℃(60%RH)の前室で20分間安静を保った後、28℃、30℃、32℃(50%RH)のいずれかの温度に設定された曝露室で60分間過ごした。実験中、身体7か所の皮膚温、舌下温、衣内湿度が測定され、同時に温冷感、快適感の申告が記録された。28℃への曝露60分目の平均皮膚温は、HS群33.6℃、NS群33.2℃であり、群間に有意差(P<0.01)が認められた。HS群は発汗量が多く、発汗開始時期も早い頃向にあったが、群間に有意差は見られなかった。両群とも、平均皮膚温と快適感の間に有意な相関関係が認められ、HS群の回帰直線の傾きはNS群より大きかった。HS群は平均皮膚温の上昇に伴い、温熱的不快感を生じさせやすい頃向にあることが示された。

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