著者
田中 克幸 滝口 哲也 有木 康雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.2047-2057, 2011-12-01

本論文では,non-factoid型質問応答技術の一つであるWhy型質問応答を可能とするための技術として,Whyテキストセグメントを識別する識別器の構築方法を提案する.具体的には,テキストセグメント中の文法情報に着目し,機械学習の一つであるSupport Vector Machineにより,それらの特徴パターンを学習することによって,Whyテキストセグメント識別器を構築する.これにより,どのようなドメインのテキストセグメントに対しても,有効に機能するWhyテキストセグメント識別器が構築でき,WebのようなオープンドメインにおいてWhy型質問応答が可能となる.提案手法によるWhyテキストセグメント識別能力の評価のために,Yahoo!知恵袋の回答集合からなる学習データセットをもとに,Whyテキストセグメント識別器を構築して実験を行った結果,F値=0.661,正解率=63.25%の識別性能を有する識別器を構築することができた.これより,従来のWhy型質問応答の問題点であったルール作成に手間が掛かる,識別器がドメインに依存する,ラベル付けされた学習データの入手が困難である,といった問題が改善され,より識別能力の高いWhyテキストセグメント識別が可能となった.

言及状況

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こんな論文どうですか? Bag of Grammarを用いたドメイン依存性の少ないWhyテキストセグメント識別器の自動構築法(データ工学,Web情報システム)(田中 克幸ほか),2011 https://t.co/oQgxkd8mmS

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