著者
前川 陽一 中村 亨 仲里 慧子 小池 隆 竹内 淳一 永田 豊
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.167-177, 2011-11-15
被引用文献数
2

2009年4月と10月の2回にわたって,勢水丸を潮岬周辺に派遣して,詳細な海況の観測を実施した。串本・浦神の検潮所間の水位差は,しばしば黒潮流路が直進路をとっているか,蛇行路をとっているかの指標として用いられる。従来にない密な観測点を設けることによって,この水位差は串本・浦神の間で緩やかに起こっているのではなく,潮岬の沖,東西約6kmの幅で集中的に生じていること,また,その水位差のほとんどは,僅か150m深までのごく表層の海洋構造によって作り出されたものであることが示された。黒潮本流の流速場を支配している温度躍層以深の水温・塩分構造が直接関係するのではなく,振り分け潮のような現象によって黒潮表層水が紀伊半島南西岸にもたらされるかどうかによって水位差が生じていることをより詳細に示すことができた。

言及状況

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

三重大学練習船「勢水丸」の航海士の方が書かれた論文.

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

三重大学練習船「勢水丸」の航海士の方が書かれた論文. / “CiNii 論文 -  潮岬周辺海域の微細海況と串本・浦神間の水面高度分布” http://t.co/AMlq6NLW

収集済み URL リスト