著者
加瀬 裕子 久松 信夫 横山 順一
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.3-15, 2012

認知症の行動・心理症状(Behavioural and Psychological Symptoms of Dementia ;以下,BPSD)が改善した204事例を収集し,行われた介入・対応についての記述データをカテゴリー化することで,BPSDへの効果的アプローチの構造を探索的にモデル化することを試みた.[介護側のコミュニケーションの改善][健康面への介入・対応][環境面への介入・対応][能力を維持するための課題への介入・対応][家族・介護者状況への介入・対応][事業マネジメントの改善]の6つのカテゴリーが生成された.効果が認められたBPSDの心理社会的要因へのアプローチでは,利用者の役割や社会性を強化するための「場」を調整することの重要性が示唆された.

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