- 著者
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瀬戸口 裕二
- 出版者
- 名寄市立大学
- 雑誌
- 名寄市立大学社会福祉学科研究紀要 (ISSN:21869669)
- 巻号頁・発行日
- pp.23-33, 2012-03
ハンセン病療善所奄美和光園においては、優生保護法下に生まれた子どもたちが存在していた。末感染児童は、親と隔離された保育所内で生活していた。国立療養所であり、政府の管理下にあった和光園において、患者の出産が可能となっていた背景について、資料を通して人物史的に考察した。戦後の混乱期にあった奄美大島において、カトリックの思想に基づいた職貝たちの活動が、園内出産を可能としてきたことが明らかとなった。また、出産と同時に発生した、養育と教育についても概観した。