- 著者
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齋藤 和樹
前田 潤
- 出版者
- 日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学
- 雑誌
- 日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学紀要 (ISSN:13430033)
- 巻号頁・発行日
- no.14, pp.29-34, 2009
2009年4月6日早朝に発生したイタリア中部地震後のイタリア赤十字社(IRCS)およびラクイラ大学で行っている心理社会的支援について、現地視察調査を行った。IRCSでは、国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)の心理社会的支援プログラムとは別の独自の心理社会的ケアを行っていた。それらのいくつかは、「ユーモア」に基づいたものであり、「ドクトル・クラウン」という存在もあった。IRCSの心理社会的支援は、災害の生存者に対してのみならず、救援者に対しても行われていた。IFRCには、心理社会的支援のための十分な資器材がそろっていた。ラクイラ大学が行っていたサバイバーの精神的健康に関する調査には、グローバルスタンダードになっているGHQやIES-Rなどが含まれていた。