著者
松本 舞
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 教育科学・人文・社会科学・自然科学 (ISSN:18808581)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.81-88, 2013-12-25

本論では、まず、初期近代の英国詩人たちの表現を、錬金術の理論と照合させながら確認していく。錬金術には、卑金属を金に変える、実践的錬金術のほかに、不老不死の薬を得ようとする、精神的錬金術があり、両方の錬金術が文学作品の中で描かれている。錬金術師は一種の詐欺師であると、皮肉を込められて描かれることが多いが、錬金術によって取り出される第五元素の効果は、1650年代の錬金術復興運動の時期を経て、変化していく。さらに本論では、死からの復活を可能にするものとして錬金術が描かれていることに注目する。後編では、終末思想と錬金術の関係を明らかにしながら、ヘンリー・ヴォーンの詩の中の実践的錬金術の描写を清教徒の「新たなる光」('New Light') の概念に対する批判の視点から見ていく。

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どちらもPDFあり。 松本舞「初期近代英詩における錬金術(前編)」(2013) https://t.co/TkMyu9RxBv 「初期近代英詩における錬金術(中編)」(2014) https://t.co/85IYtLyqmV  『島根大学教育学部紀要』

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