- 著者
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内海 章
野間 春生
多田 昌裕
萩田 紀博
宇野 雅博
小林 聖
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. CNR, クラウドネットワークロボット (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.112, no.338, pp.23-26, 2012-11-30
交通環境における無線機器の利用状況と通信品質の関係について解析した結果を報告する.近年,自動車内にはインターネットに繋がるゲートウェイとなる情報ハブが用意され,車内の運転者や同乗者は各自の端末を介して情報ハブにアクセスする環境が当たり前になりつつある.しかし,道路を走行する多くの車が無線ハブを搭載するようになると,渋滞などで搭載車両が過密に分布した場合に無線リソースが逼迫し,正常なサービスの提供が困難になることが考えられる.特に災害や事故による渋滞では,緊急性の高い通信が阻害される恐れがある.本報告ではISM 帯において現在広く利用されているWi-FiとBluetooth 通信を対象に,公道を想定したシミュレーションによって,通行状態と無線の輻輳状態の関係を分析する.また,通信のQuality of Service (QoE) 充足度を指標にした無線システムの制御による通信品質改善の可能性についても併せて検討する.