著者
松井 理直
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究会
雑誌
トークス = Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : 神戸松蔭女子学院大学研究紀要言語科学研究所篇 (ISSN:13434535)
巻号頁・発行日
no.17, pp.67-106, 2014-03

日本語の有声破裂音における声立ち上がり時間(Voice Onset Time, VOT) の分布は、しばしば双極的な性質を持つ。2つの分布ができることを説明する1つの可能性として、声帯振動の開始時点を決める基準点が1つではなく、2つあることが考えられる。例えば、1 つは破裂音の開放時点、もう1つは子音・母音間の音韻境界を過程できよう。本稿は、この子音・母音間の音韻境界が日本語の母音無声化、阻害音の有声性、借用語における促音挿入/促音抑制といった様々な音韻現象に影響することを考察する。また、最後に、母音・子音間の音韻境界に基づくモデルが、VOT の分布をよくシミュレートできることを述べる。

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歯擦音の母音無声化・VOT分布・促音挿入 CiNii Articles -  Vowel Devoicing, VOT Distribution and Geminate Insertion of Sibilants https://t.co/deCf5XWtsD #CiNii
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