著者
山岡 重行 風間 文明
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.98-110, 2004-06

犯罪被害者の社会的地位や否定的要素は、加害者の量刑判断にどのように影響するのだろうか。Lerner(1980)の公正世界仮説によれば、人々は一般に良い人には良いことが起こり、悪い人には悪いことが起こるという信念を持っており、そのため悪いことが起こった原因はその人の日頃の行いの悪さに帰属されるのである。この公正世界仮説から次の二つの仮説が導き出される。仮説1:犯罪被害者に全く落ち度がない場合であっても、否定的要素が強くなるに連れて、被害者に対する同情などの肯定的態度は弱くなり、逆にその被害を天罰や自業自得とする否定的態度が強くなる。仮説2:犯罪被害者の否定的要素が強く社会的地位が低い場合は、被害者の否定的要素が弱く社会的地位が高い場合よりも加害者に対する量刑が軽くなり、この傾向は深刻な犯罪の場合により顕著になる。本研究はこの2つの仮説を2つの実験によって検討した。実験結果は2つの仮説を支持した。主に公正世界仮説と社会的ステレオタイプの観点から得られた結果に考察を加えた。

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こちらの論文は被害者の傾向による量刑の度合いを調べたもので、だいたい同じような結論。 https://t.co/wQf2D7BmTa
公正世界仮説は加害者の量刑判断にも影響しうることが検討されていて、被害者に対する様々な印象が複雑に影響する可能性も考えられている (https://t.co/dPHtAyFDiF)。 https://t.co/2I5tXqJQer
CiNii 論文 -  被害者の否定的要素と量刑判断 http://t.co/nJe2gPLlEp

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