- 著者
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林 炫情
玉岡 賀津雄
宮岡 弥生
- 出版者
- 山口県立大学
- 雑誌
- 山口県立大学学術情報 山口県立大学学術情報編集委員会 編 (ISSN:18826393)
- 巻号頁・発行日
- no.7, pp.9-15, 2014-03-31
り方を決定づける「対話場面(1対1・会議・メール・学生の前)」、「親疎関係(親しい・親しくない)」、「力関係(年上・同年齢・年下)」、「話し手と聞き手の性差(同性・異性)」、「調査協力者属性(男女差・年齢など)」の5つの要因を設定し、呼称表現選択にそれぞれの要因がどのように影響しあっているのかを決定木分析を用いて検討した。その結果、すべての場面において、「さん」よりは「先生(○○先生)で呼ぶことが多く、大学教員同士では相手を「先生(○○先生)」付けで呼ぶことが一般的であることが分かった。また、教員同士の「さん」使用は、「1対1」(139回, 22.7%)>「メール」(78回, 13.0%)>「会議・学生の前」(67回, 5.4%)の順に使用頻度が高く、「会議・学生の前」といった比較的フォーマルな場面や相手の立場への配慮が必要な場面では使用しにくいことが示唆された。女性教員の場合、「会議・学生の前」では相手を「さん」で呼ぶケースは見られなかった。さらに、決定木分析の結果、教員同士の「先生」と「さん」の使用選択には、「対話場面」の影響がもっとも強く、「親疎関係(親しい・親しくない)」、「力関係(年上・同年齢・年下)」、「調査協力者の男女差、年齢」の違いが、部分的に認められた。