著者
寺田 治史
出版者
学校法人 天満学園 太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.183-194, 2014

前著論文(1)では,グルントヴィと牧口における人間教育の目的を「子どもの幸せ」にあることに言及した。その上で牧口,戸田を師と仰ぐ池田と,グルントヴィ,コルを師と慕うヘニングセンとの対談の内容を「対話」,「師弟論」,「生涯学習」の三つの視点から考察することを提案した。1)本稿では,対談集全体を上の三つの視点から考察するとともに,池田・ヘニングセン両者が持つ教育論および構想が深い理念部分で共鳴しており,且つ実践的に遂行されつつある様を紹介する。なお,筆者は2013年8月20日から10日間に渡って,14名の希望者を引率して6度目のデンマ-ク研修を行い,その途中,本論文を書くに当たって,ヘニングセン氏との語らいの場を持った。また,11月にはデンマ-クからの旅行者23歳の青年, E君のショ-トステイを我が家で受け入れ,デンマ-クに於ける若者文化について語り合った。さらに12月にはデンマ-クの女性シンガ-ソングライタ-,アンナケイを案内して広島市を訪れ,原爆慰霊碑に献花すると共に,市長をはじめ平和センタ-理事長らとの会談の場に同席した。筆者のこれら一連の行動も,池田・ヘニングセン対談に触発されたものである。両者における人間教育の思想理念が心ある人々の間で共有され始め,両国民の人間交流という形で友情,平和,連帯という方向に進み始めていることを実感している。本論文(2)では,両者の人間教育を志向する教育論が,子どもの幸せという教育のミクロから世界の平和,人類の幸福という教育のマクロまでを鳥瞰している様を読み解き,世界における「教育のための社会」実現の必要性についての考察を試みる。

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