著者
長嶋 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-4, 2014-08-15

本稿ではエンタテインメントコンピューティングを包含する 「エンタテインメント科学」、さらにそれを包含する 「エンタテインメント学」 の必要性について考察する。筆者は昨年の EC 研究会にて、15 世紀から続く "entertain" の語源からその 3 つの意味、(1) ゲストをもてなす、(2) 人々を楽しませる、(3) 心の中に何かを持つ、をまず指摘した。続いて 「対象として」 だけでなく、エンタテインメントそれ自体を深く考察する中から新研究のアイデアを、という逆転の発想を提案し、人間の脳 / 心の活性化の視点から、デザイナのデザイン活動そのものをエンタテインメントとして支援する環境の構築事例について紹介した。そして、従来よりも人間を広汎に支援する 「エンタテインメント科学」、さらには心理学・美学・哲学など人文系のエンタテインメントも含めたより大きな学問領域としての 「エンタテイメント学」 が確立されていく可能性 / 必要性を提言した。本稿では、19-20 世紀以降の人間社会における精神性の歴史を美学的に分析した、21 世紀の新しい文化の発展を支えるエンタテインメント、という視点での検討について報告し、コンピューティングに囚われない 「エンタテインメント研究」 の発展を提言する。

言及状況

Yahoo!知恵袋 (1 users, 1 posts)

価値が無い訳が無いですよ。 https://ci.nii.ac.jp/naid/110009814798/ 何時の時代も、新しい物事、概念についての哲学は展開されて来ましたから。

収集済み URL リスト